輝けるJayceeをめざして すべては未来のために

【お知らせ】




JCPRESS3月号 青年会議所OB対談 佐世保市長 朝長則男氏



佐世保市長 朝長則男氏 と 理事長 曽和 英徳

 2008年1月24日(木)、JCPRESS 3月号のスペシャルインタビュー「OB対談」の取材に、(社)佐世保青年会議所OBであられます佐世保市長の朝長則男氏のもとを訪れました。 ご公務でご多用のなかにもかかわらず、1つ1つの質問に、丁寧にお答えいただきました。

 2008年度のJCPRESSは、青年会議所OBの方の中から、卒業後も精力的にまちづくりにお取り組みの方々へ、近況や現役当時の活動についてお話をお聞かせいただく予定です。

 第一弾として、佐世保市長である朝長則男氏に貴重なお話をお聞かせいただきました。その内容につきましてはJCPRESS3月号(Vol384)の中で掲載させていただきましたが、スペースの都合により紙面でご紹介できなかった話題についても、一挙公開させていただきます!


対談記事 全文

理事長 本年の(社)佐世保青年会議所(以降佐世保JCまたはJCと略)のスローガンが「輝けるJayceeをめざして 〜すべては未来のために〜」ということで、今回の対談のテーマを「輝ける佐世保をめざして 〜すべては未来のために〜」とさせていただきました。輝けるというのは一人一人が一生懸命頑張って活動をしている状態をイメージしており、佐世保市民の皆さん一人一人が街づくりに目を向けて頂ければいいなという想いで、このようなテーマにさせて頂いた次第でございます。
まずは朝長市長が市長就任以降、お感じになる環境や気持ちの変化についてお聞かせください。

市長 以前、市議会と県議会の議員をやっておりましたが、議員の場合には、広い分野の中の一部分に特化した取り組みが出来たのに対して、市長になると常に全ての分野に目を向け、全てを同時進行しなくてはいけない。常にいろんな分野から報告を受け、検討し、実施し、決断し、指示をしていかなければいけません。議員は言う立場ですが、市長はそれを実施する立場です。執行責任があるという事で、その差は全然違うと思います。

理事長 佐世保JCでは、明るい豊かなまちづくりに取り組んでいますが、市長は佐世保市が将来どんなまちになってもらいたいとお考えですか?

市長 今回、第六次総合計画を策定し、平成20年4月1日から新たな総合計画がスタートすることになっております。十年後を想定した将来像を『ひと・まち育む“キラっ都”佐世保 〜自然とともに市民の元気で輝くまち〜』としています。人づくりをするということが大事ですし、またそれがまちづくりに繋がってくると思います。そこに住んでいる人たちが暮らし続けたいと思い、訪れる人達が何度でもこのまちに来たいという思いを抱かれるように、そういうまちづくりが理想的なまちづくりだと考え、これらの政策を実施していこうという考えです。

理事長 JCの事業も皆でやらなければいけない、佐世保のまちづくりも佐世保市民皆でやっていかなければならないと思います。私たちも一所懸命活動していきたいと思っています。ところで佐世保を、アジアを中心とした国際都市へとの期待もありましたが、韓国と佐世保の航路開設、九十九島の世界遺産登録、カジノ構想の今後についてお聞かせください。

市長 韓国や中国は隣の国でもあり、これから特にいろんな面での交流を盛んにしていかなければいけないと思います。アクセス方法もいろんな方法があっていいと思うんです。その一つとして韓国釜山との航路開設を何とか実現できないかと、私は県議時代から取り組んできました。当初は高速船による航路開設を検討しましたが、検討を重ねた結果、フェリー就航の可能性があるのではないかということになり、今、県と協同してやっていこうという事で協議をしています。CIQの整備という事が非常に大事な事じゃないかと思っております。
それから九十九島の世界遺産登録については、九十九島単独ではなかなか難しい。ただ、黒島天主堂が長崎県の教会群という位置づけの中で、暫定リスト入りしてるんですね。黒島も九十九島の一つなので、黒島天主堂をきちっと世界遺産に入れていくようにしていく。そのことによって九十九島のアピールができるので、その方向性で進めていくべきじゃないかと思います。
カジノについては、まずは国が法律を作るか作らないかということになってきます。国が法律を作ってカジノができる事になる可能性がありますが、おそらく日本全国どこでもやれるという話ではないのです。限られた地域、しかも数が少ない地域ということになりますので、その中に入るということ。そうなった時にきちんとした対応が出来るように、事前準備をしておかなくてはいけない。その時期に今、かかっているということです。

理事長 今の3つはそれぞれ関連性があり、非常に楽しみな内容ですね。私達に協力できる事はやっていきたいし、期待していきたいと思います。

市長 佐世保JCは古くからJCI東釜山との姉妹締結があるので、その人脈を利用したり、あるいはJCのみなさんの中で韓国とのビジネスができないかなどを考えたり、そうゆう事をそれぞれやって頂くことができればいいのではないかと思います。

理事長 話題が変わりますが、今、佐世保市は水の問題が一番身近に私たちに降りかかっている問題で、この先どうなるのかなと皆が心配をしているのではないかと思います。特に石木ダムが話題になりますが、佐世保の水の将来はどのようになりそうですか?

市長 今の状況の中では石木ダムの建設しか抜本的な解決策は無いと思っています。短期的、中期的には、既存のダムの浚渫(しゅんせつ)により、20〜30%近くの改善になるという調査結果もあります。それから、いざという時の為に人工降雨ということで、この実験も始めています。ですが、これはいざというときの為、最悪の事態に備えてやっていくという事です。やはり抜本的には石木ダムの建設以外には無いと思います。30数年かかっているから、もうできないのではないかという意見が有りますが、決してそうではなくて、今、県もずっと段階的に事を進めてきて、用地買収も80%は完了しています。これは県の事業で、市が直接やっているわけではないのですが、これだけの事をやっておりますので、もう後には引けないと思っています。

理事長 貯水量も今日見たら64.5%という事でしたので、なんとかもう少し降れば今回は、前回みたいな大渇水みたいにはならないのかなと思っていますが、依然として水が足りないという事は皆さんも認識はしていると思うので、是非実現していけばいいなと思っております。

市長 当面はご不便おかけしておりますけど、節水にご協力いただくという事しかないと思いますので宜しくお願いします。

理事長 今回の市長選の際にマニフェストを作成されました。その中で最優先課題として挙げられた、包括外部監査人制度の条例化による外部監査の実施、徳育推進会議の設置、ゴミの二段階有料収集制度の見直しという3点について、お取り組み状況をお聞かせください。

市長 包括外部監査人制度の条例は12月の議会で議決頂きましたので、4月から税理士さんを中心としたグループがやることになると思います。2番目の徳育推進会議については国も道徳教育に力を入れていこうという考え方を基本に、学校教育の中で道徳を教えながら、しかし親御さんや周りの人達はそういうのがあっているということを知らないで、家庭では逆行するような形になってはいけないと思いますので、市民・家庭レベルでそれをどう活用していくかという事を話し合って頂く機関を作りたいと思います。

理事長 日本青年会議所が道徳をテーマにした運動を続けていますが、私も本年は青少年教育の一環ということで、親を対象にした事業を開催してみようと思っているところです。ご協力や連携できる事があればと思っています。

市長 道徳教育は学校教育の中でやって下さいという話ですが、周りがきちっとしたサポートをしないと、親がしよらんたい!という話になってしまうわけです。是非JCの方でも取り組んでいただける事ができればありがたい。うまく呼応しながらやっていくことが出来ればいいと思います。

理事長 連携しながら進めていくのが、強力な推進に繋がっていくのではないかなと思っておりますので、こちらからまた協力をお願いする事があるかも知れません。

市長 協力というか、むしろお願いしてでもやらなければいけないと思っておりますので、宜しくお願いします。

理事長 ありがとうございます。では、ゴミの方はいかがでしょう?

市長 ゴミは来年の1月1日からということで方針決定しています。ほぼ構想がまとまりまして、3月から4月にかけて環境政策審議会にご意見をお聞きし、6月議会に提案することになるのではないかなと思います。

理事長 着実に進められているようですね。話は変わりますが、マニフェストで民力度、当初の22位からのランクアップを掲げられていましたが、お取組みはいかがでしょうか?

市長 民力度を計る項目の中で、一番劣っているのが製造業の弱さでした。二次産業の事業所が少ない、技術者が少ない、生産額が少ないといったことなどが要因です。製造業の出荷額を上げていくに尽きると思いますので、その為には事業所を増やすとか、既存の企業を伸ばしていく事だと思います。佐世保市を含め県内4市7町が企業立地促進法の指定を受けました。県の目標が、5年間に40の事業所の立地、2500人の雇用、300億円の工業出荷額を増加させたいとの考えですので、それを目標として努力をしていく事になると思います。佐世保市としてはニューテクノパークが一つの場所になると思いますし、さらに市営の工業団地を作るという事で選定作業に入っております。そういう事を踏まえて、一人当たりの工業出荷額を上げていくと民力度は上がっていくと思います。

理事長 ところで、最近もっぱらの話題ですが地球温暖化防止についてJCでも今年取り組んでいこうと思っております。市としての環境についてのお取り組みはいかがでしょうか?

市長 京都議定書の中で二酸化炭素排出量マイナス6%が国として義務づけられていますが、佐世保市は基準年である1990年より増えています。これは日本全国増えているのですが、いかに減らしていくかが課題です。それから学校版の環境ISOというのがあって、昨年一部のモデル校で始めています。子供達がそれぞれにどうやれば節減になるのか考え、アイディアを出し、企画し、それを実践していこうという取り組みです。子供がやれば親もやるという事に繋がりますので、全校で取り組むという事をやり始めます。

理事長 ところで、昨年、銃乱射事件が起きてしまいました。もっとさかのぼれば、大久保小学校の事件やホテルでの殺人事件が有りました。関連性は無いと思うのですが、たまたま佐世保市がそういう話題で目立ってしまっていて非常に残念に思っています。

市長 私も非常に残念な事だと思っております。これはそれぞれの人の問題ですし、佐世保だから起こったという事件でもないと思います。全国の皆様の見方としては、「あ、佐世保なんだ」という話になりますから、それは非常に残念だと思います。このようなことが起こらないように、市全体で取り組む姿勢は見せていかないといけないと思います。犯罪の無い安全・安心まちづくり条例を作りましたが、実際の動きをきちんとしていかなくてはならないと思います。地域的な取り組みであるとか、学校での取り組みであるとか、家庭での取り組みとかは、断続的にではなくて継続的にしていかなくてはいけないと思います。
今回、事件が起こってしまって大変残念ですが、佐世保市としての後の対応は評価すべきだと思っています。心のケアという面で、かなりの方が精神的にショックを受けておられて、実際に被弾された方もいらっしゃいますし、プールの中で実際に見ていた方たちもかなりPTSD(外傷後ストレス障害)の症状が強いものがあられます。この方たちの心のケアとしての立ち上げが非常に早かったと思います。翌日9時には立ち上げて、臨床心理士さんや保健士さんが対応しました。実際、非常に効果もあったのではないかと思っています。

理事長 悪い話題はすぐに目立って報道されますし、佐世保に限らず、外を見れば悪い話題ばかりなのですが、私たちは佐世保のいい所を見つけていって、それを広めるような活動をしたいと思っています。

理事長 ここでJCのOBでもあられますので、最後にその辺の話をお聞きしたいのですが、第32代理事長として当時の想いをお聞かせください。

市長 我々の頃は、4つの事業を中心に取り組みました。一つは今は無くなってしまいましたが、西海アメリカンフェスティバル。それからスポーツ振興基金、地域経済活性化シンポジウム、それとJC活動を佐世保市だけではなく隣町にももっと広めていこうという事で北松浦JCを作りました。非常に忙しい一年間でしたけど、やりがいのある一年間でした。

理事長 西海市もできていますから、そういった事も考えたらどうなのというメンバーもちらほらいますが・・

市長 今までは郡だったから、まとまりがつかなかったと思うんですよ。今からは市で一つになると、市に対する提言や、市との協同歩調の中でいろんな事業がやれますので、西海市にしろ、壱岐市にしろ、対馬市にしろ、そういう土壌はできたのではないかと思います。島原半島も、島原JCだけではなくて、雲仙JCがあってもかまわないわけだし。私はそれぞれの都市に一つはあった方が望ましいと思います。ぜひ頑張って作って下さい。

理事長 はい、検討してみたいと思います。
最後に私たちJCに期待することがあれば、お話しいただけないでしょうか。

市長 JCというのはその時期の若者を代表する、そういう意味での素晴らしい集団だと思っています。JCがその当時いろいろ言っていた事が10年、20年先に実現していくという事になっていくので、そういう意味では、いろんな考え方を集約しながら、そしてそれを提言してもらうという形でやっていただく事ができればいいと思います。我々もそうでしたが、JC活動の中で、佐世保市にいろいろな提言をした。当時の市民のニーズというものもあったかもしれないけど、そのニーズを取りまとめて、こういう事をやって欲しいと提言した事が今に繋がってきていると思います。そういう事をずっと続けていただきたいと思います。
それからJCの皆さんは、佐世保の経済を担う方だと思っています。今に満足することなく自分の企業をいかに伸ばすかという事が、地元企業が伸びていく事に繋がり、佐世保の活性化に繋がってくるのです。いろんな地域を回られている事ですし、それぞれの地域で上手くいっている事を参考にしながら、自分の会社に取り入れて、是非事業を伸ばすという事をやっていっていただければありがたいと思います。

理事長
 私たちも足並みを揃えて頑張っていきたいと思っております。本日はありがとうございました。

朝長市長をはじめ関係者の皆様、取材へのご協力、誠にありがとうございました。

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